新月伐採

静岡県掛川市で「天竜杉の伐採」を体験してきました。

伝統木構造の会からは松本昌義さん、日高保さんがご一緒に参加され、2日間有意義な時間を過ごさせていただきました。

アトリエ きらら 一級建築士事務所  小林 輝子

2007年12月1日

「木の建築塾」での天竜見学会に参加させていただきました。
天竜T.S.ドライ組合、榊原商店、こころ木造建築研究所の皆さんの案内で新月伐採、葉枯らし、
製材、熟成までの過程を見学致しました。
新月期に伐採され(10月~1月)、葉枯らしされた杉は「カビにくい、虫がつきにくい、割れに
くい」という特性があります。
丸太が構造材・仕上材になるまでをバーコードで管理することで品質の良い安定した木材を供給
する取り組みを行っておられます。
バーコードによって緯度・経度・標高・木の育った場所・形・ヤング係数(強度)等の情報が管理
されます。
昔は当たり前に行われてきた手法を生産者の顔が見える管理下で行っているこの取り組みは家
を建てる側に安心感を与え、信頼性もできる事からとても良い試みだと思います。
天然乾燥された木は人工乾燥のものよりは含水率は多いものの、それだけに製材された木材は
生きていて肌触りも温かいものでした。生きている木材は人に安らぎを与えるようです。
製材された木材はゆっくりと天然乾燥されることにより含水率は25%。木肌は年を経るごとに
美しい飴色の艶がでてきます。
お昼御飯には地元産のきのこ、そして具沢山の猪鍋が。夕飯には地元で採れた山菜を沢山
ご馳走になり、有意義で大満足のイベントでした。
自然なものをそのまま受け入れて暮らしに活かしていく事の大切さを今回の旅でひしひしと感
じました。これからの設計活動にも是非取り入れさせていただきたいと思っております。